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時代背景

銀行への提出資料

この10年間の間に、銀行の融資姿勢はかなり変わったと感じる企業経営者の方は多いと思います。

あなたが企業経営者なら、銀行の得意先係からこんなことを言われたことはないでしょうか。

「受付印の入った税務申告書1式のコピーをください。」

そんなこと昔は誰も言わなかった。ほかにも、

「減価償却台帳をください。」

「勘定科目内訳表も必要です。」

「個人の固定資産評価明細をください。」

などなど。

なぜこんなことを銀行は言うようになったのでしょう。

バブルの後遺症

私はバブル時代には大学生でした、そして大学を卒業し、公認会計士試験に合格したときはすでにバブルははじけていました。したがって、バブルの恩恵にも授かっていないし、後遺症に悩まされることもないことを意味していますが、実際のところバブルの後遺症を監査の現場で感じたことは正直言ってありませんでした。

税務業務をやるようになってから、初めてバブルの後遺症を感じたものです。決算書を見れば一目瞭然。ゴルフ会員権とそれにひも付きの借入金がやたらと目立つ。そういった会社は、いまだに金利負担に苦しんでいるし、銀行の自己査定でも必ず問題になる会社なのです。

銀行は、融資先の財務諸表を入手し、財政状態を評価します。その際、不良資産は厳正に評価し、評価替えをしているから、決算書上は黒字・資産超過であっても実質の財政状態で判定しています。実質判定のためには、勘定科目内訳や法人税申告書、減価償却台帳が必要となるわけです。

勘定科目内訳を前期比較して不良債権がないかどうかを確認するとか、税法上任意償却となっている減価償却を適正にやっているかどうかなど、銀行が独自で決算書を分析しているということです。

昔は経営状態の悪い融資先についてだけ求められていた資料が、通常の融資先についても求められるようになってきています。いわゆる正常先についても同様で、要するに基本的には銀行は融資先の財務諸表の分析を厳密にするようになったということです。

大手都市銀行の分析体制

少し余談になりますが、以前の税務クライアント先からの話。そのクライアントのメインバンクは地元の信用金庫でした。そのほかでは東海地区の地銀・第二地銀や中小公庫からの融資が中心の企業。

このクライアントは近年業績がかなりよくなり、何年か前から社長の意向でメガバンクと取引を一部開始するようになっていました。その理由は、取引銀行にメガバンクがあることで、取引先に対する信用力が違うと考えた、というのです。

さて、このメガバンクも当然このクライアントの決算書を入手し、財務諸表の分析をしていました。さすが大手都市銀行、ここから先が地元の信用金庫とは対応が違ったらしいのです。決算書の分析の結果不明な点について、事細かにその内容を確認してきたというのです。そして、証明資料の提出を求めてくるのです。

社長いわく、そこまで内容をチェックするような体制であれば安心だ、やはり都銀は違う、と感心していました。

一般の事業会社でも、程度の差はあれ、決算書を入手する等の得意先の信用分析をしていると思います。データバンクを利用しているところもあるはずです。

しかし、決算書なんていうものは何とでもなるもの。やろうと思えば簡単に逆粉飾はできるのです(粉飾は税務申告上問題がありますが、逆粉飾だとそれほど問題にならないことも)。そんな信用の置けない決算書をベースにしても、本当の信用調査にならないのはいうまでもありません。

「税理士の作る決算書が100%信用できるなんて、ぜんぜん思っていません。でも、メガバンクが取引先に名を連ねている決算書だったら、信用できます。」

この社長はそんな風に言っていました。税理士の質(税理士としての能力ではない)が問われているのだと、痛感いたしました。

顧問税理士もチェックされている??

ちなみに、銀行の自己査定では、融資先の顧問税理士のチェックをしているところもあるらしいですね。

大体わかるそうです、どの税理士がしっかりした決算書を作成しているか(又はそのように指導しているか)。その逆もまた然り。

ということは、近い将来きっと顧問税理士の資質を問われる時代になってくる。税務相談・申告や節税指導というような本来業務のみならず、決算書を作る姿勢とか、理念とか、そういったところです。

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