【名古屋税理士・公認会計士 勝野会計事務所】

社長が作業をやって満足していませんか?

以前務めていた会計事務所で私が担当していた会社の社長。とてもまじめでやる気もある方でした。

10代の頃から丁稚奉公していた会社を定年直前に早期退職、その後独立開業して会社を立ち上げます。そして、いかにして会社の利益を上げるか、それをつねに考えておられました。

その社長が考え出した利益の上げ方の一つに、「支払業務でも利益を上げる」ということでした。

日本の取引慣行では、仕入業者からの請求について銀行振り込みをするとき、振込手数料は売り手負担が多いです。つまり、支払うときは請求金額から手数料を差し引いて振り込むのが一般的です。

この社長は開業当初、銀行関係は社長の仕事だとして、振込作業であっても部下に任せることはしませんでした。30社以上ある支払を自らが銀行のATMに何時間も張り付いて振込作業をするのです。

そして、その作業料金として1回当たり数百円を振込金額からさらに差し引くという手法で利益を上げることを考え付き、実際にそのようにしていたのです。

はたしてそれは社長がする仕事なのか?

なにごとも徹底的にやること、これが成功の秘訣なのかもしれません。1件当たり数百円の手数料であっても、本来利益を生まない支払業務から儲けを出すことを考える、この発想はすごいと当時思いました。

ところが、これは果たして社長が行う仕事なのでしょうか・・・?

社長の仕事は、会社の方向性を決めることと社員が働きやすい環境を作ること、この二つに集約されると思います。開業当時は社長といえどプレーイングマネージャー、作業も当然必要です。しかし、規模が大きくなればなるほど、作業の部分は部下に任せないとまわっていかなくなります。

経営理念を従業員と一緒に決める?

「経営理念を作ろうと思って役員の間で案を作りました。これを今度は従業員に見せて意見を聞いて、最終的に決めたいと思っています。」

と相談されたことがあります。そのとき私は、

「経営理念は社員に相談して決めるものじゃない。理念というのは社長や後継者の想いを表現するもの、その理念に共感できる人社員を育てればいいのだと思います。」

と答えました。

あなたはどう思いますか?

a1180_003635

この記事を書いた人

勝野弘志Twitter:@victoryfield
顧問先の契約継続率が100%、事業計画作成支援で関与先の約8割が黒字決算という名古屋の会計事務所所長。

志を持つ起業家を支援するためのセミナー、【士魂商才プログラム(起業編)】を好評開催中。